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【医師監修】
ヨーグルトが脂漏性皮膚炎に効果的だといわれる理由とケアのポイント

そもそも脂漏性皮膚炎とはどのような病気?

脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)はかゆみやフケなどの症状を伴う皮膚炎の一種です。
皮脂分泌が活発な頭皮や生え際、耳の後ろなどに発症しやすく、年齢に関係なく症状が出る 皮膚の病気です。
脂漏性皮膚炎は主に「乳児型」と「成人型」に分けられますが、この記事 では思春期以降に発症する成人型の脂漏性皮膚炎について解説していきます。
「ヨーグルトが脂漏性皮膚炎に良い」といわれる理由の前に、脂漏性皮膚炎の原因や症状と関連のある生活習慣、食事との関係性について説明していきます。

■ 脂漏性皮膚炎は「マラセチア菌」が原因だと考えられている

なぜ脂漏性皮膚炎が生じるのか、原因についてははっきりとは分かっていません。
しかし、「マラセチア菌」という真菌(カビ)の一種が発症に関係していると考えられています。
マラセチア菌は常在菌の一種です。
皮脂に含まれる物質を分解する際に肌への刺激となる物質を作り出し、その刺激物に肌が反応することでかゆみなどの症状が出ます。
医療機関においては、炎症・カビの繁殖を抑える薬が処方されることも多いです。
その一方で、脂漏性皮膚炎が他人にうつることはありません
原因と考えられるマラセチア菌は常在菌であり、誰の肌にも存在するものです。脂漏性皮膚炎と関係する生活習慣については後述しますが、一緒に暮らしている家族などにうつることはないので安心してください。

■ 皮脂を増加させる生活習慣

脂漏性皮膚炎を引き起こすマラセチア菌が繁殖する要因のひとつは皮脂の過剰分泌です。
マラセチア菌は皮脂を餌に繁殖します。
皮脂には肌から水分が蒸発するのを防ぐ役割もありますが、皮脂が過剰になると、肌トラブルの原因にもなるのです。
たとえば、以下のような生活習慣などは皮脂の分泌を活発にする可能性があります。

▼皮脂の過剰分泌につながる要因

  • 高カロリーで、高脂質な食事を好む
  • 糖質を多く含む食事を好む、砂糖を多く使った甘味類を好む
  • カフェインや香辛料の摂取量が多い
  • 野菜が少なく、ビタミンが不足している

カロリーが高くて、脂質も多く含むジャンクフードや揚げ物、糖質を多く含むお菓子などは、皮脂腺の働きを促すため、皮脂の分泌量が必要以上に多くなる原因の一つです。
カフェインや香辛料も肌を刺激するため、摂取する量には注意する必要があります。
また肌を健やかに保つためにはビタミンが必要です。
肉中心の食事で野菜が少ない場合は、ビタミンが不足している可能性もあります。
たとえば、ビタミンB2は脂質の代謝を促すため、皮脂の分泌を抑えます
ビタミンB2以外にもビタミンA、B6、Cは皮膚のターンオーバーや皮脂の分泌に関係するため、不足しないように普段の食事で積極的に摂取しましょう。
糖質や脂質も必要な栄養であり、適度に摂取する分には問題ありません。
食べ過ぎや偏った食事に注意して、バランス良くさまざまな栄養素を摂取することが重要です。

どうして脂漏性皮膚炎にヨーグルトが効果的だといわれるのか

「ヨーグルトが脂漏性皮膚炎に良い」といわれるのは、ヨーグルトの優れた栄養価が理由だと考えられます。ただし、ヨーグルトの脂漏性皮膚炎への効果に関しては、医学的な根拠があるというわけではありません。ヨーグルトにさまざまな栄養が含まれるのは事実ですが、食生活を見直すきっかけのひとつ程度に考えましょう。
ここからはヨーグルトが脂漏性皮膚炎に効果的だといわれる理由についてより詳しく説明していきます。

● ビタミンB2などの豊富な栄養素を手軽に摂取できる

ヨーグルトには、肌の健康を保つために必要なビタミンB2をはじめとする豊富な栄養素が含まれています。
含まれる量などについては商品によって違いますが、「タンパク質」「脂質」「カルシウム」「ビタミン A」「ビタミン B2」「マグネシウム」などをヨーグルトから摂取できます。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」によれば、推奨されるビタミン B2 の 1 日の摂取量は男性 1.6mg、女性 1.2mg(※1)です。
しかし、一般的なヨーグルト(全脂無糖タイプ)100g あたりに含まれるビタミン B2 は、0.14mg(※2)です。そのため、ヨーグルトだけで推奨される量を摂取することはできません。
多くの栄養素を摂取でき、日々の食事に手軽に取り入れられるという意味では、ヨーグルトを活用した食事対策も検討したい方法の一つです。
しかし、ヨーグルトを食事に取り入れただけで満足するのではなく、さまざまな食材をバランス良く食べることも意識してください。
他にどのような食品を意識すればよいかは記事の後半でも触れているので、参考にしながら献立を考えてみましょう。
※1 必要量や推奨量は性別・年齢によって異なります。上記は 18 歳〜29 歳の場合の値です。
※2 文部科学省「日本食品標準成分表 2020 年版(八訂)」

● 腸内環境を整えて、免疫力を高める効果が期待できる

善玉菌の割合が大きい健康的な腸内環境は、体の免疫機能を高めることが分かっています。
免疫機能の低下は肌の炎症・湿疹にもつながるため、腸内環境を整えるという点もヨーグルトが良いのではないかといわれる理由です。
ヨーグルトはカルシウムやビタミンだけでなく、乳酸菌も含んでいます。
人間の腸内には多数の細菌が存在しており、それらは主に善玉菌と悪玉菌に分類されます。
腸内環境を整えるためには善玉菌の割合を増やすことが重要で、ヨーグルトはそのサポートになるのです。

乳酸菌や一部のヨーグルトに含まれるビフィズス菌などは、直接摂取しても人間の腸内に定住するわけではありません。
しかし継続的に摂取することで、腸内に存在している善玉菌を増やすのを助けられます。

脂漏性皮膚炎のケアにおいて重要なポイント

前述のとおり、ヨーグルトだけで脂漏性皮膚炎をケアすることはできません
日々の食事は重要ですが、健やかな肌のためには、症状が出たときの適切なケアと生活習慣全般の見直しが必要になります。
食事以外の部分も含めて脂漏性皮膚炎のケアで重要なポイントを説明していきます。

● 市販薬で症状が治まらないときは皮膚科を受診する

脂漏性皮膚炎の症状が出た場合、ドラッグストアなどで購入できる市販薬でケアすることもできます。
かゆみの症状に対してはステロイド含有の塗り薬が処方されるケースもあります。
市販薬の中にもステロイド外用薬はありますが、もし一定期間使用しても効果が感じられないなら皮膚科の診察を受けるようにしましょう。

医療機関であれば症状に合わせて適切な治療を受けられます。
もちろん、最初から皮膚科などのクリニックを受診してもかまいません。脂漏性皮膚炎は一度良くなったと思っても、症状を繰り返すケースも多いです。
「症状が変わらない」「症状を繰り返す」「かゆみが強い」といったケースでは、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

● 患部は優しく洗って、常に清潔な状態を保つ

皮脂の過剰分泌も脂漏性皮膚炎の原因になるため、シャンプー(スピノワではホイップドソープによるソープ洗髪をおすすめしています)などをする際は丁寧に洗って、十分にすすぐこともポイントです。
皮脂などの汚れやシャンプーが残らないようにして、患部は常に清潔な状態を保つようにしましょう。

その一方で、洗浄力の強すぎるシャンプーやボディソープ、洗顔料などにも注意が必要です。
皮脂には肌から水分が蒸発するのを防ぐ役割もあります。
そのため、肌に必要な皮脂まで落としてしまうと、体が不足した皮脂を補おうとするためかえって皮脂の分泌が活発になります。
皮脂の分泌が気になる場合、洗浄力は比較的マイルドなものを選び、優しく洗ったあとは保湿もしっかりと行ってください。
また、抗真菌剤の入ったシャンプーなども市販されているので、日常のケアについても薬局や皮膚科で相談してみてください。

● 普段口にする食べ物や生活習慣を見直す

普段の食事や生活習慣も皮脂の分泌に影響があるため、それらを見直すことも大切です。
脂質の多い食事は避けて、生活リズムも整えましょう。
以下では日々の生活で注意すべきポイントについて説明していきます。

ビタミンが豊富な緑黄色野菜などの不足に気を付ける

高脂質な食事を避けることに加えて、ビタミンの不足にも気を付ける必要があります。
ビタミンAやB2、B6、Cなどは皮脂の分泌量のコントロールに関係しています。
ほとんどのビタミンは体内で生成できず、中には尿と一緒に体外に排出されてしまうものもあります。
そのため、毎日の食事からの摂取を基本にして、不足しやすいものはサプリメントで補うことも重要です。

ビタミンAやC、Kは緑黄色野菜に多く含まれます。
また、レバーや納豆などにはビタミンB2やB6などのビタミンB群が豊富です。
特定の食材に偏ることなく、肉や野菜、魚をバランス良く食べてください。

▼ビタミンを摂取できる主な食品

  • ビタミン A:乳製品、レバー/ 豆・ナッツ類/ 卵/ ニンジン/ ホウレンソウ
  • ビタミン B2:レバー/ 納豆// 卵/ 乳製品
  • ビタミン B6:玄米/ カツオ/ ゴマサバ
  • ビタミン C:柑橘類/ キウイフルーツ/ ピーマン/ ブロッコリー

刺激になりやすいコーヒーや辛い食べ物は控える

コーヒーや緑茶などに多く含まれるカフェイン、辛い食べ物に使用される香辛料は、摂りすぎると肌を刺激して、皮脂の分泌を活発にします。
そのため、皮脂の分泌量が気になるときは、刺激のある食品を控えめにしましょう。

加えて、アルコールの摂取にも注意が必要です。
アルコールも皮脂腺を刺激しますし、ビールなどには糖分も含まれます。
過剰な糖分を代謝するのにはビタミンB群が多く消費されるので、注意してください。

十分な時間の睡眠でホルモンバランスを整える

慢性的な睡眠不足、不規則な生活などはホルモンバランス・自律神経を乱すため、皮脂の分泌量の増加につながります。
自律神経は交感神経と副交感神経からなりますが、そのバランスが崩れて交感神経優位になると、皮脂腺の働きを促す男性ホルモンの分泌が増えます。

また、睡眠中に多く分泌される成長ホルモンは、肌の代謝を促して、ターンオーバーを正常化してくれます。
睡眠不足は成長ホルモンの分泌にも影響するので、十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。

適度な運動でストレスを発散する

ストレスもホルモンバランス・自律神経が乱れる要因になります。
適度な運動はストレスを発散するのに有効なので、運動不足の方はウォーキングなどの運動を習慣化しましょう。
適度な運動は血行を促進したり、眠りにつきやすくしたりする効果も期待できます。
ただし、強度の強すぎる運動や寝る前の運動は、睡眠を阻害することもあります。
習慣的に続けることを重視して、無理のない強度の運動を選んでください。

ヨーグルトも活用しながら、バランスの良い食事を心がけよう

本記事では、ヨーグルトが脂漏性皮膚炎に良いと考えられる理由、食事や生活習慣が皮脂の分泌に与える影響について説明しました。
脂漏性皮膚炎の原因と考えられているマラセチア菌は皮脂を餌に繁殖するため、皮脂の分泌量を増やすような食事や生活習慣に注意しましょう。
高カロリー・高脂質な食事は皮脂の分泌を活発にしますし、健やかな肌を保つのにはビタミンも欠かせません。

ヨーグルトにはカルシウムやビタミンB2など栄養が豊富です。
しかし、皮脂の分泌を抑えるビタミンB2が特別多いわけでも、ヨーグルトだけで十分な栄養を摂取できるわけでもありません
日々の食事に取り入れやすく、栄養価が高いという点は魅力ですが、さまざまな栄養を摂取することが重要になります。
食べすぎに注意して、バランスの良い食事を心がけてください

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